toggle
2017-05-22

「決断力」を読んだ感想

Tweet about this on TwitterShare on FacebookShare on LinkedInShare on Google+Email this to someone

以前羽生さんの言葉が心に響くという記事を書いた。

個人投資家として修業中の私は、将棋の世界で切磋琢磨して技を磨いている羽生さんの考え方がとても参考になる。

前回は羽生さんの著書直感力 (PHP新書)をまとめたが、今回は決断力 (角川新書)をまとめてみる。

決断力

将棋は自分との孤独な戦いである。追い込まれた状況からいかに抜け出すか。追い込まれるということはどういうことか、でも、人間は本当に追い詰められた経験をしなければダメだということもわかった。逆にいうと、追い詰められた場所にこそ、大きな飛躍があるのだ。

「自分との孤独な戦い」、個人投資家の世界も同じだ。

プロ棋士も、専業投資家も自分の生活がかかっている。

個人投資家になってこの5月に初めて大きな壁にぶち当たって追い込まれている。

これからの投資人生において一つのターニングポイントだと思っているが、この状況をどうやって乗り越えるかが肝になると考えている。

それには技術や知識だけでなく、心理面の鍛錬が必要だ。

羽生さんがおっしゃるように、「追い詰められた場所にこそ、大きな飛躍がある」と考えて乗り越えていきたい。

勝負では精神力はもちろん重要である。とりわけ追い込まれたときの精神力。これが重大な局面を左右する。

(中略)楽観はしない。ましてや悲観もしない。ひたすら平常心で。

(中略)意表をつかれることに驚いてはいけない。そんなことは日常茶飯事であって、予想どおりに進むことなど皆無といっていい。

トレードをする時に心掛けているのが「淡々とやる」だが、この「淡々」、羽生さんがおっしゃる「平常心」というのが意外と難しい。

自分では平常心でいるつもりでも、指値を間違えて入力して後から気づくこともある。

落ち着こうと思いながら内心慌てているんだなと思うこともしばしば。

「意表をつかれることに驚いてはいけない」「予想どおりに進むことは皆無」、まさに株価がそうだ。

経験には、「いい結果」、「悪い結果」がある。それを積むことによっていろいろな方法論というか、選択肢も増えてきた。しかし、一方では、経験を積んで選択肢が増えている分だけ、怖いとか、不安だとか、そういう気持ちも増してきている。考える材料が増えれば増えるほど「これと似たようなことを前にやって失敗してしまった」というマイナス面も大きく膨らんで自分の思考を縛ることになる。そういうマイナス面に打ち勝てる理性、自分自身をコントロールする力を同時に成長させていかないと、経験を活かし切るのは難しくなってしまう。

ただ闇雲に経験を積めばよいというわけではなく、経験を活かすには「マイナス面に打ち勝てる理性」「自分自身をコントロールする力」が大事というわけだ。

どの世界でも共通する課題だと羽生さんは言っている。

将棋にかぎらず、ぎりぎりの勝負で力を発揮できる決め手は、この大局観(※)と感性のバランスだ。感性は、どの部分がプラスに働くというのではなく、読書をしたり、音楽を聴いたり、将棋界以外の人と会ったり・・・・・・というさまざまな刺激によって総合的に研ぎ澄まされていくものだと思っている。

勝負には通らなくてはいけない道が存在すると私は思っている。リスクを前に怖気づかないことだ。恐れることも正直ある。相手を恐れると、いろいろな理由をつけて逃げたくなる。怖いから腰が引けてしまう。しかし、勝負する以上、必ずどこかでそういう場面に向き合い、決断を迫られることになる。私は、そういうときには、「あとはなるようになれ」という意識で指している。どんな場面でも、今の自分をさらけ出すことが大事なのだ。「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」だ。

投資の世界も同じ。

リスクがあるからリターンがある。

リスクのない必ず儲かる投資などない。

リスクを避けていては、その対戦に勝ったとしてもいい将棋を残すことはできない。次のステップにもならない。それこそ、私にとっては大いなるリスクである。私は、積極的にリスクを負うことは未来のリスクを最小限にすると、いつも自分に言い聞かせている。

勇気が出る言葉だ。

ミスにも、いろいろな種類がある。たとえば、自分自身がたくさんの手を考え、決断して間違えた。これは単に自分が弱かった、実力が足りなかったために起こったミスだ。反省として受けとめればいい。

おっしゃる通り。

プレッシャーを克服するには、経験が大きく役に立つ。机上の勉強や練習では養えない。実践の中でいろいろな局面にぶつかり、乗り越えることでしか身につかないものなのだ。そういう経験のカードをたくさん持つとよいと思う。

実践で経験するのと、シミュレーションでは全然違う。

もちろんシミュレーションもたくさんやるが、シミュレーションどおりの流れになることは稀だ。

その波にうまくのれるとコンスタントに収益がきちんと取れるが、波から外れると大変なことになる。

(今がその大変な状態。)

損を一気に取り戻そうとすると、うまくいかないことが多い。徐々に差を詰めることが大切である。

肝に銘じよう。

決断のコスト

決断に関する面白いブログがあった。

あらゆるものは有限の資源です。「決断」する心理的コストももちろん有限です。「決断する」ってめっちゃ疲れますからね。使わなくて済むところでは使わないのが一番なんですよ。そういうわけで、これは僕の知人の経営者(極めてASD傾向が強い)の話ですが、日常の中から可能な限り決断を排除するという手段があります。

なるほど。

セミリタイアして個人投資家になってからは、決断するコストを最も使っているのが投資だ。

言われてみると、確かに疲れる。

自分で決断したことが収益としてそのまんま自分に跳ね返ってくるわけだから、当たり前と言えば当たり前だ。

だからと言って会社員に戻りたいかと聞かれると、戻りたくない。

大変でも、組織より個人でいる方が自分には向いている。

決断コストがかかっても、今の道を極めたい。

いけるところまで努力を続けようと思う。

Tweet about this on TwitterShare on FacebookShare on LinkedInShare on Google+Email this to someone
関連記事