toggle
2017-05-25

「大局観」を読んだ感想

Tweet about this on TwitterShare on FacebookShare on LinkedInShare on Google+Email this to someone

投資家に必要なメンタル面を強化するべく、羽生さんの本を読んでいる。

今回は大局観 自分と闘って負けない心 (角川oneテーマ21)についてまとめる。

大局観

同じ戦法を手堅くとり続けるということは、一見すると最も安全なやり方のように思えるが、長いスパンで考えたら、実は、最もリスキーなやり方なのである。来年も再来年も勝ち続けるためには、長期的な展望に立って新しい戦法に挑戦してゆく前向きな姿勢が必要だ。机上の研究をいくらやっても、成果は限られてしまう。

(中略)やみくもにリスクをおかしてチャレンジすればいい、というものではない。チャレンジの期間は、目安を決め、柔軟に対応するのが良いと思っている。

トレードの世界も圧倒的に勝ち続けている人は、トレード法を柔軟に変化させている人だ。

稀に天才的な勘の人もいるだろうけど、私のような凡人は、柔軟にその都度変化していく意識を持たなければ通用しない。

では、すべての感情を押し殺して、常にクールでシビアに選択をすれば良いのだろうか。私自身は、それがベストだとは思っていない。なぜなら、楽観的であれ悲観的であれ、感情の発露はとても自然なことだからだ。また、「これはいける、これはダメだ」という感覚が一時的な情動だとしても、そこには必ず、そう思うだけの理由があるからだ。冷静さを失い、そうした感情のままに決断すればミスが増えてしまうが、そこにお茶を飲んで一息ついてからのワンクッションを入れてから決断すれば、むしろミスは減るような気がしている。

トレードをする時は淡々とやることを意識しているが、それが難しいときはワンクッションいれることを心がけている。

私の場合は掃除だ。

なんにせよ、ミスを減らすために何をすれば自分が冷静になれるのか、そういう局面がきたらいろいろ試して実験してみようと思う。

なかでも注意すべきなのは、複数の選択肢をシミュレーションして、どちらもうまくいきそうもない場合だ。こんな時には、最後に思いついた別の選択肢が、やけにうまくいきそうに見えることがある。しかしこれは、「なかなか決断ができず苦しんでいる状況から、一刻も早く抜け出したい」という心境が生み出している〝錯覚〟であることが多いのだ。私の場合、第三の選択肢が出てきた時には、いつも以上に注意深く、時間をかけて確認するように心がけている。

私の場合こういう状況がきた時は、最初の直感とテクニカルのサインを選択する。

これは失敗から得た教訓なので変わる可能性は大だが、現段階ではニュースなどの情報ではなくテクニカルのサインに比重を置いて判断しようと思っている。

緊張して体がこわばるという状態はベストではないが、最悪でもないようだ。むしろベターともいえる二番目の中間的な状況で、この方が日常的、あるいは普通と言えるのかもしれない。最も良くないのは、モチベーションがわかず、やる気になれない状態であろう。本人が無気力では、どんなに潜在的な能力があっても、優れた資質があっても、多くの時間があっても、何も残すことができない。

元広島東洋カープの黒田さんも、「気持ちだけでは勝てないが、気持ちがなければ勝てない」とおっしゃっていた。

気力がどうしても湧かないときの切り替え法は常に考えておかなければならない。

私は「掃除」「運動」「ゲーム」「読書」「海外ドラマや映画を観る」などで切り替えるように意識しているが、それでも無理な時はとことん寝る。

目標の作り方によってまったく異なった展開が予想されるわけで、その線引きが目標の意味や価値を決めると言っても過言ではない。では何を基準にして目標を設定すれば良いのか。私は、そのキーワードは「ブレイクスルー」だと思っている。個人であれ、団体であれ、まだ届いていない領域をめざすこと。もう少し頑張れば今までと異なる景色が見える〝次なるステージ〟を目標とすること。これがブレイクスルーだ。

投資の目標は資産を増やすことだが、そこに到達するまでのやり方は人それぞれだ。

少額をコツコツ貯めて長期間で到達する人、多少の乱高下はあれど大きな額を貯めて短期間で到達する人。

億トレーダーで有名なテスタさんのブログにある「安定はあるけど大きく出ない」という投資と、「浮き沈みは激しいけどトータルは大きく出ない方より上」という投資について書かれた記事を読みながら、自分はどっちかと考えた。

今年に入るまでは、前者のやり方。

今年に入って後者のやり方にシフトしていき、今は大誤爆して勉強モードに入っている。

今年と昨年では、一日当たりの収益と損失の桁も変わった。

当初自分がこれだけの収益を取りたいと思っていたやり方に近づいていると思う。

ただ今年に入っていきなり多くの資金を投入し過ぎてしまい、そこにまだ自分の実力とメンタル面が届いていなかったという反省は大いにある。

アクティブ投資をする上では後者のやり方でいかないと、自分が目標とする資産は築けない。

テスタさん曰く、後者のやり方は常人でもたどり着けるレベルだけど、そこには「努力とか意識改革とかイバラの道を抜けなダメ」とのことなので、今回の大損失は意識改革するよいキッカケだったと思う。

今は投資資金の一部は預金に戻したが、今後も後者を目指す。

とは言えそれだけも危険なので、これからはインデックス投資についても勉強して、そちらにも資金を回していきたい。

長いプロ生活のなかにおいても、負け方は大切だと思う。なぜなら、勝っている時や順調な時に方向転換するのは難しいが、負けている時ならばさまざまな変化をしやすいからだ。変化の極端に速い現代においては、むしろ適当な負けも必要不可欠の要素なのではないかと思っている。

負けているときの方が、勉強するものだ。

つまるところ、人間の究極の強さとは、ツキを超越することなのだろう。ツキを頼りにするのは、自分自身への信頼が揺らぎ、心が弱くなっている証拠とも言える。ツキという言葉には、人々を魅了してやまない何かがあるが、その深みにはまってしまわないよう、心を強く持たなければいけないだろう。むしろ、ツキにこだわらないぐらいの大らかさが、本当の意味での人間の強さなのではないかという思いが、最近、強くなっている。

将棋と投資は世界は違うが、羽生さんの考え方はとても参考になった。

羽生さんの著書はどれもおもしろいので、また機会があれば別の本も読んでみたい。

Tweet about this on TwitterShare on FacebookShare on LinkedInShare on Google+Email this to someone
関連記事